平成18(2006)年3月13日(月)
評議会及び全国支部長会議を開催
  「つくる会」は3月11、12日の2日間にわたり、「第4回評議会及び全国支部長会議(合同会議)」を東京港区の友愛会館で開催しました。同会議は、本部の人事問題に関する一連の騒ぎにより、支部及び会員の皆様、更に関係各位に多大なるご心労をおかけしたため、早急に問題の経緯を明らかにし、意見を述べていただく機会をつくろうと、種子島会長の呼びかけにより急遽開催されました。

  会議には種子島会長以下理事9名、評議員9名、各支部支部長(代理含む)38名(理事、評議員を兼ねた支部長を含めると41名)が出席しました。初日(11日)は、午後1時半に会議を開始し、休憩を挟んで午後7時過ぎまで経過説明や質疑応答、自由討論が活発に行われました。各支部からは種子島会長をはじめとする参加理事に対し、厳しい意見や質問が多く出されましたが、午後7時半から行われた夕食懇親会では、和やかな雰囲気の中で交流が行われ、午後9時半に閉会しました。

  2日目(12日)は午前9時に再開、初日の議論を踏まえた上で将来に向けた提言が積極的に出され、最後に種子島会長が各支部からの提言を受けた「まとめ」を発表して午後11時45分に閉会しました。2日目に出された提言は種子島会長が持ち帰り、実現に向けて検討すると約束しました。

  各支部代表から出された提言や意見及び「会長のまとめ」は以下の通りです。
評議会・各支部代表からの提言と意見(発言順)
 
新潟県支部・支部長
会場から提言を述べる前に、まず新執行部の掲げる理想、意気込みを聞かせてもらいたい。一致団結する気持ちが欲しい。
 
秋田県支部・支部長
会長のいうゼロベースの再建というのは支部だけでなく、執行部や理事会も例外ではない。マスコミに出る社会的知名度の高い理事も活躍して欲しいが、理事の数が多すぎる。むしろ実業界の社会経験の豊富な人を入れるべき。学者もいいが少し遠慮してほしい。
 
神奈川支部・支部長
採択運動の総括に関しては錯覚がある。採択の責任は本部でなく現場の支部にある。本部は役割を明確すべき。基本的な方向付けや理論的なバックアップに集中してほしい。
 
福岡県支部・支部長代理
良い教科書ができたのだから、今後の運動は教科書採択一本に集約すべき。そのためには、理事には経験や人脈、宣伝力、資金力のある経済人等を入れるべき。
 
島根県支部・支部長
全国の会員一人一人に語りかけ、訴えかけて全員一丸となって進んで行ける運動にしてほしい。つくる会創設の理念をもう一度思い出してほしい。『史』を月刊にできないか。
 
福島県支部・支部長代理
中韓に対する訪問などは慎重にしてほしい。つくる会として見られるのだから理事会などで決定して出かけることにしてほしい。地方は事務局との関係が最も大切であり、密な関係を作る工夫をしてほしい。産経の記事は片方の情報だけを元に書いているのでは。朝日が喜ぶような内容でショックだ。マスコミ対策をしてほしい。現場の教員等との関係作りが必要だったと反省している。今後も支部長会議を開いて、支部同士の横の関係づくりや情報交換の場にしてほしい。
 
徳島県支部・支部長代理
つくる会のHPが中々更新されない。ネットを上手に活用した情報発信に力を入れて欲しい。掲示板を作り、教科書内容に関して、古代、中世、近世、近現代に分けて教科書記述の改善の情報を募るべき。
 
道東支部・支部長代理
昨日に出された、事務局員に対する人格否定とも受け取れる発言はいかがなものか。今後の理事の選任には、理事会だけでなく評議会なども参画できないか。
 
道北支部・支部長代理
事務局はつくる会の頭脳である。「たかが使用人」扱いでしかないのに大変な能力が要求されるというのは矛盾している。「使用人」扱いで、驚くほどの能力が必要であり、それで薄給では誰もそんな仕事はできない。事務局の位置づけなど会則の再検討も必要。これだけの規模の会ならばもっときちんとした会則が必要。学者を外せというのは乱暴な表現。教科書づくりは学問的なものであり、職掌を考えればよいことだ。理事会を支える意味で、評議員の地位をもう少しあげるべきでは。産経の北海道ブロックに関する記事については見出しを含めわれわれの意図するところとは違うので、抗議している。
 
評議員・A氏
「たかが使用人」と発言したのは侮辱する意味ではない。そうとられたのならば心よりお詫びする。
 
評議員・東京支部長
東京支部は無条件で種子島体制を支持する。それは絶対信任である。会長のお考え通りやっていくしかない。事務局の体制だが、人件費が40%を超えるのは社会常識的に異常。その分われわれの活動費が削られている。人員が増えたのには採択戦のための臨時採用だったのだから平時に戻すべき。また、組織として人件費の予算の上限を設けるのが常識。
 
岩手県支部・支部長代理
会則をみても組織の関係がよくわからない。組織図もない。会則を吟味し直し、全国組織にふさわしいものにすべき。支部長会議の内容も公開するとよい。
 
岐阜県支部・支部長代理
新しい執行部を支持するとか支持しないという権限は支部にはない。思っていることが率直にいえない環境は困る。申し上げにくいことだが、混乱の当事者である藤岡先生が執行部におられるのは疑念がぬぐえない。教科書の執筆と採択活動の権限は分けた方が良い。つくる会の使命は終わりつつあり、発展的解消も視野に入れるべきでは。熊本県支部の提言にもあるように、会長解任などの重大事の決定は総会を待って行うべきだ。
 
高知県支部・支部長
今回の件は、本当は宮崎問題ではなく藤岡問題なのでは。宮崎さんの解任理由に、種子島先生の文書によれば、「事務局長としての資質に欠ける」などの言葉があるが、永年事務局や本部を支えてきた宮崎さんの「資質」を問うというのはおかしい。失礼な言い方かも知れないが、混乱の責任を取って藤岡先生が理事をお辞めになる意思はないか。
 
評議員・C氏
われわれは分裂を前提にここに集まったのではない。混乱の責任などといったら西尾先生も問題がある。今は緊急事態なのであり、近畿ブロックは種子島会長を支持する。理事が多すぎるのであり、学者でも採択活動に力を注ぐ理事に限定すべき。藤岡先生への反対派の理事も当然入ってもらう。今回のような数の争いにならない理事会の体制にしてほしい。二度と採決などという事態に陥ることはやめて欲しい。中央が仲良くなれば支部はまとまる。色々な批判の文書を出すのは今日を限りとし、それ以前のものは不問に付すが、今後は許さないことにしてほしい。
 
富山県支部・支部長代理
近畿ブロックで会議はやるが、その他には知らせない、今後はそういう予定もあるというのでは、全国はまとまらない。早く新会長の方針を出し、一体感を出して、一丸となって進んでいきたい。ネットやHPを管理するのには人員が必要。ハッカーを防ぐには人が要る。人件費が40%超えるという話があったが、われわれは利益を上げる団体ではない。採択を勝ち取る戦う姿勢を見せて、一体感を作っていくことが最も重要。
 
D理事
今は、執筆から採択への組織転換における産みの苦しみの時期では。また、会の運動が理事中心でもない、支部中心でもないという状態から抜け出るための、産みの苦しみの時期だと考えている。
 
山口県支部・支部長
昨日は重い議論があったが、今朝は心の和解ができたのでは。しかし、今回の件に関して理事の方々はみっともない。心の煮えかえるような思いが胸中に残る。どれを是、どれを非と決め付けるのでなく、理事をまとめて欲しい。全国が種子島会長に注目している。
 
E理事
何かすっきりしない。種子島会長を支えていく気持ちであるのは皆様と同じだが、今回の問題を根源的に振り返って反省しなければ、また同じことを繰り返すのではないか。
 
評議員・F氏
大ピンチは大チャンスだ。チャンスとするには改善が必要だ。本部と会員、事務局をつなぐのは『史』であり、『史』の内容をだれが責任を持つのかはっきりさせて欲しい。本部―支部のつながりが希薄ではないか。大阪では惜しくも2対3で敗れた地域もあり、今後教育委員を入れ替えることで逆転できる。私立でも採択はやり方次第で増えていく。方針を決めるのには理事会、評議会、総会があり、この決定を支部が活用すべきだ。目的は採択。藤岡先生はそれに詳しい。誰が悪いとかいうのは止めるべき。会長は「和」の心で指導を願いたい。種子島体制を絶対支持する。大阪は言われた通りに動く。
 
評議員・G氏
様々な情報が飛び交っているが、理事の一人が配った資料は回収して欲しい。われわれも出したい資料は山ほどある。公認会計士の立派なお仕事をされている富樫監事のお話など、お伝えしたいものもあるが、我慢している。
 
H理事
こちらの不手際で文章が配られたが、回収するよりも皆さんの大人の良識を発揮し、冷静に処置してくださることに信頼するのがよい。
 
山形県・支部長代理
事務局長は新任の方になっても、事務局員は継続的に働いて欲しい。ブロック担当者からは定期的に話を聞ける機会を作って欲しい。新しい理事には、教育委員の経験者や教科書会社のOB、社会科教師を入れるべき。地元の教育界の人間関係に詳しい人は重要。他社のように教科書執筆者を交えた勉強会を開いて欲しい。地方議員に向けて教科書問題に関する想定問答を用意しておくのも必要。採択に関しては教育委員会の改革が本丸だが、教育の中立という「聖域化」の問題は放置できない。一般大衆への働きかけとしては、各県一人は教科書問題についてわかりやすく説得できる「語り部」を置くよう人材養成してほしい。中央から著名人を呼んでの勉強会により、かえってローカルな結束も固まる。本部の役割として支部との意思疎通を重視して欲しい。国際的イベントの開催も必要。マスコミ対策もお願いしたい。「つくる会」という名称についても検討してはどうか。歴史に限定することなく、「つくる会」をステップとしてより広く、より深く運動を広げていく必要がある。
 
岡山県支部・支部長
メーリングリストは、本来は採択に必要な情報交換の場であったのに、様々な内部情報や告発が流れて混乱をきたす原因になった。前向きなものに改めて欲しい。教育委員会対策はもっと具体的で、積極的なものにしてほしい。
 
岐阜県支部・支部長代理
今回の混乱や人事問題に関しては、手続きがきちっとしていないことに最も疑念が残る。手続きとしておかしいのに「小異を捨てて大道に」というのは納得できない。正当性が疑わしいということだ。近畿ブロック会議でも、愛知の方に聞いたら大阪の方から「来ていい」といわれていたのに、あとでダメになったと聞いている。理事・評議員・三重支部長の松浦さんも日程を知らされていないことを文書で疑問視している。
 
評議員・F氏
手続きはきちんとしている。三重県支部は近畿ブロックではないから正式にお断りした。
 
長野県支部・支部長
教育基本法改正の動きもあり、こんなことやっている時ではない。つくる会役員と文科省との面会の機会も昨年から模索していきた。つくる会は歴史教科書に特化しすぎ。国語、音楽など、歴史以外の教科書作りにも着手すると、採択がやりやすい。つくる会は教科書採択が目的だから、発展的に考えてほしい。
 
茨城県支部・支部長
今後も種子島体制を全面的に支持する。会長がしっかりとしたリーダーシップをとって欲しい。支部長会議(ブロック会議)の機会をもってほしい。事務局長の任期をきちんと決めておけば辞任させるなどでもめることがなくなる。理事会決定が多数決になるのは、支部でも決定は多数決で行っており問題ない。評議員などのオブザーバーや傍聴者を許可すれば、透明性が深まりおかしな決定にはならないのでは。
 
西東京支部・部長代理
本部や事務局の情報を知る方法は、会員にとっては『史』しかない。今回のゴタゴタがあっても事務局は通常通り動いている。通常業務に問題がないことを示すためにも、3月の『史』は遅滞なく発行していただきたい。
種子島会長の「まとめ」
・ つくる会の原点、その熱い想いに立ちかえらなければならない。今後は採択活動に力を入れる体制をつくり、事務局にブロック担当者を置く。他の教科の教科書作成も検討する。

・ 理事の選任方法については、総会の前に評議会で検討してもらう方法を考えていきたい。

・ 理事会は当面、現在の人数の体制で進めていくが、講師団、執行部、顧問団などの区分の問題も検討したい。

・ 支部長会議の定期的な開催も検討する。

・ 三月以降も事務局員は極力継続的に働いていただく様にしたい。ただし、より効率的な働き方を考えたい。事務局長は、会長の直轄下に置くことを考えたい。

・ 会則が不備であった点もあり、この機会に必要最小限は見直したい。

・ 3月末に理事会の開催を予定している。かなり新しい体制を提起するつもりなので、「えっ」とビックリされる方も、「なるほど」と思われる方も出てくるような、新しい体制を作っていくことにしたい。
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