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理事会が真に危惧していた八木氏らのもうひとつの"暴走"
中国社会科学院の企図する日本攻略に関して
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「つくる会」が目指した教科書改善・正常化運動の妨害者は、国内の左翼勢力のみならず、これと連動した中国、韓国、北朝鮮であることはもはや説明を要しない。
なかでも、中国(中国共産党)は、その中心的位置にある。日本の教科書の検定で、「侵略」を「進出」に書き換えさせたという「誤報事件」から1980年代以降の教科書問題はスタートしている。誤報事件を煽ったのは「朝日新聞」をはじめとする左翼マスコミであるが、これを利用して日本政府に圧力・攻撃を加え続けてきたのが、共産党による独裁国家・中国である。とすれば、私たち教科書改善・正常化を目指す者にとって、中国が"最大の敵"であることは言うまでもない。
中国のねらいは、単に教科書問題に留まらない。あらゆる手段、工作を通じてアジアの覇権を確立するために日本を支配しようとしている。そのためのター
ゲットが「教科書問題」や「靖国問題」を貫く「歴史認識」問題なのである。
そのことを理解すること無しに、執拗な教科書・靖国攻撃を理解することはできない。つまり中国は国策としてこれを行っているのであり、「話せばわかる」というレベルの問題ではない。中国はありとあらゆる手段を通じて工作してくる国なのである。中国が如何に教科書問題を重視しているかは、あの執拗な攻撃と、南京の「大屠殺記念館」に、その象徴として「つくる会」副会長の藤岡信勝氏の写真を掲出していることを見ればすでに明らかである。
私たちが好むと好まざるとにかかわらず、「つくる会」は中国にとってそれ程「目障り」な存在であり、それゆえに「ありとあらゆる手段を通じて工作する」対象なのである。
中国の最近の動向が如何に危険なものであるかは、中西輝政氏が、『正論』4月号で「中国の対日工作を予言していた米国の『防諜官』の驚愕証言に学べ」という論文を書き、『文芸春秋』6月号でも「日中戦争はもう始まっている」と題して警鐘を乱打しているとおりである。「つくる会」もこの認識を持たなければならないことはいうまでもない。
このような状況のなかで、八木氏らは昨年12月中旬、「つくる会」の事務局職員有志の観光視察旅行に同行する形で中国を訪問した。盧溝橋にある「中国人民抗日記念館」や南京にある「南京大屠殺記念館」等一連の反日施設の見学がその目的であったということであるが、それに留まっているかぎり、特に問題はない。
しかし、その視察旅行のなかで「つくる会」会長であった八木氏が、中国社会科学院日本研究所を訪れ、蒋立峰所長等と『新しい歴史教科書』を巡って意見交換をする機会を得」たという。ことがここに及ぶと、これは全く別次元の問題となる。八木氏は、この意見交換の内容について、『正論』3月号、4月号で公表しており彼の頭のなかに、この行為が問題であるとの認識は全くなかったようである。先に述べたとおり、中国は「つくる会」にとって「最大の敵」なのである。その中国に「つくる会」の会長が乗り込んで「意見交換」を行うとするならば、「つくる会」にとって大きな方針転換であり、当然、執行部会や理事会で慎重な協議を尽くした上で、十分な準備を行って臨まなければならない大問題である。しかし、私たちは、中国側との対話を全く無意味だと言っているのではない。八木氏は執行部会にも理事会にも全く相談することなく、「意見交換」に臨んだのである。これは、完全な「会長独断による暴走」である。このような「暴走」が、如何に危ういものであるかは、中西輝政氏の指摘するとおりである。そればかりではない。産経新聞5月18日付の報道によると、今度は「中国社会科学院の蒋立峰・日本研究所所長等研究者グループが来日し、新田均氏ら日本側研究者と激論を交わした」「両者は今後も互いの主張を戦わせる機会を設ける」とのことである。
この日本での討論が、何処で行われ、新田氏の他にどのようなメンバーが参加していたのかは不明であるが、4月30日に、「つくる会」内部における一連の謀略等不祥事を行ったことに起因して、和解の呼びかけを振り切って理事を辞任せざるを得なかった人々と、中国の国家機関である中国社会科学院・日本研究所所長等研究者グループが再び会ったということの重大な意味を、八木氏等は認識できないのであろうか。これでは、中国が狙っていた「つくる会」の分断にやすやすと成功したということになるのである。
しかも、今回の中国側の来日が、当時会長であった八木氏の手紙による提案によって行われたものであることが、その後の調査で明らかになった。八木氏は、昨年末、蒋立峰所長宛のお礼の手紙のなかで「正式に合同研究シンポジウム公開討論会のことを提案」していたのである。もちろん、執行部会や理事会に相談することなく全くの独断である。会員の皆様には、この八木氏の独断的行動が会長としてふさわしいのかどうかはご理解いただけるのではないかと思う。
こう考えると、もし4月30日に八木氏と4理事が辞任していなければ、「つくる会」内部での十分な議論も準備もないまま中国との交流路線が「つくる会」の方針にされてしまった危険性が十分にあったのである。
これは明らかに中国の国家機関が仕掛けてきた工作である。否、中国側が仕掛けたのではなく、八木氏らが「飛んで火にいる夏の虫」になったのである。中国側はこれは利用できると考えたのであろう。中国は「意見交換」などどうでもよいのである。「つくる会」会長であった八木氏との交流が明らかになれば、「つくる会」の内部に混乱が生じ、うまくいけば、会の分裂=弱体化が起こると踏んだ中国側の工作がそこから始まったのである。そして、八木氏らは、結果として中国が意図したとおり行動した。中国側の、工作がまずひとつまんまと成功したということになる。
八木氏は、当初多くの会員の期待を集めていたが、残念ながら、その期待に応えるような人物ではなかったという結論にならざるをえない。
このような報告を会員に対して行うことも、ある意味では中国側を利することになることは十分承知している。しかし、八木氏らのグループによってその後も「つくる会」つぶしの悪質な言動が続いていることを看過することはできないことから、「つくる会」を守るために敢えて公表するものである。
桜井よしこ氏が5月21日付産経新聞紙上で「いま、中国に重宝がられる首相を選んではならない」と言っているように、「つくる会」は「いま、中国に重宝がられる会長を選んではならない」のである。八木氏には、この重大な過ちに一日も早く気づいてほしいものである。
理事会は、このような理不尽な妨害をはねのけ、7月開催の第9回定期総会において新たな体制を確立し、教科書改善運動の一層の前進を計っていく決意である。
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