平成18(2006)年11月30日

教科書の継続発行を扶桑社に文書で申し入れ

 
   平成22年度から使用することになる中学校『歴史教科書』『公民教科書』の継続発行に関し、理事会は7月の総会以後今日までその扱いについて協議を続けてまいりましたが、去る11月21日、扶桑社に対し正式に文書で申し入れを行いました。
 これに関し扶桑社は、検討の上、文書で回答することを約束しておりますので、理事会としてはこの回答を待って「つくる会」としての方針を決定することとしています。
 申し入れ文書は次の通りです。
 

                  平成18年11月21日
株式会社扶桑社社長  片桐 松樹 殿

     新しい歴史教科書をつくる会

『新しい歴史教科書』『新しい公民教科書』の継続発行に関する申し入れ書

謹啓
 秋冷の候、貴職におかれましてはご繁忙のことと拝察申し上げます。表記の教科書発行に関しては、大変お世話になっております。
さて、昨年の採択では残念ながら十分な実績を挙げることは出来ませんでしたが、採択結果が判明した直後に貴社が次回採択に向けて教科書発行を継続する旨表明されたこと(産経新聞、平成17年9月3日付け)は感謝にたえません。
 これらの教科書はつくる会と扶桑社との協力によって作り上げたものであり、教科書への評価は極めて高く、他社の教科書にも多大な影響を与え、教育界に貢献したことは広く認められております。このような経過を踏まえて、次期教科書の発行は現行教科書に必要最小限の改善を加え、採択を伸ばして教育界の期待に応える必要があると考えます。
 以下、教科書発行をめぐる現在の状況について3点に要約してお伝えいたしますので、これらの諸点をご勘案の上、この時期に改めて当会との協力関係のもとに『新しい歴史教科書』『新しい公民教科書』の継続発行の方針をお示しいただくようお願い申し上げます。

 (1)昨年の採択では低い採択率に終わったとはいえ、採択された全国の中学校で、この4月から、5、000人の中学生が『新しい歴史教科書』で、2,500人の中学生が『新しい公民教科書』で学んでおり、4年間ではのべ3万人の生徒が扶桑社の教科書で授業を受けることになります。幸い教科書は使用者からはご好評をいただいており、扶桑社の教科書ならではの新しい授業実践が次々と現れております。その教科書を継続発行することは、採択していただいた地区の学校や私立の採択校に対する社会的責任であると考えます。
 
(2)昨年の採択において、教育委員会の最終投票で二対三で惜敗した地区が多数あったことが判明しております。結果に結びつかなかったとはいえ、二度の採択でここまでたどり着いたことは、閉鎖的な教科書業界の従来の構図からは想像も出来ない地殻変動ともいうべき変化です。扶桑社の教科書への理解を深め、次回は採択することを約束してくださる私学関係者も現れております。つくる会の各地の会員も、次回こそ「三度目の正直を」として新たな決意で活動に取り組んでおります。

 (3)安倍政権が発足しましたが、政府が最重要課題として位置づけている教育基本法の改正を見越して、他の教科書会社は現行の学習指導要領にもある「我が国の歴史に対する愛情を深め」る歴史教科書づくりに路線をシフトしつつあります。これは他社の教科書も扶桑社版教科書に近い内容に変化していく可能性を意味し、私どもの仕事の先見性を証明するものです。このような追い風のなかで、当会と教科書への期待は高まっております。

 以上のような次第ですので、これらの状況を何卒ご賢察の上、肯定的なご回答を書面にて賜りますようお願い申し上げます。
 なお、添付した歴史、公民それぞれの教科書の執筆者案は、上述の通り現行の教科書を基本的に変更する必要がないという立場から、ほぼ現行通りのリストとなっております。
 貴社の益々のご繁栄を祈りつつ筆を置きます。
                                        敬具

 

各地で支部総会開催さる!
支部の組織体制を整え、会員拡大へ

 7月の第9回定期総会以降、全国各地で支部総会が開催されています。すでに14支部が開催しており、さらに近く2支部で開催が予定されております。各支部の総会では一年間の活動を総括するとともに、当面する方針を決定しています。とくにそのなかでも各支部に共通するものは、支部組織の体制固めをはかり、会員の拡大を促進するとともに、教科書展示会や各種講演会、勉強会を通じて広く国民に「つくる会」の存在感を示して行こうというものです。
 支部総会に際しては、可能な限り、会長、副会長、理事が手分けして出席することとしております。まだ総会を開催していない支部におかれては、積極的に開催を計画されるよう要請します。

                                                           以上

つくる会FAX通信を印刷される方はこちらのURLをクリックして下さい。
http://www.tsukurukai.com/fax-news/fax-news185.pdf