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<別紙>
文科省は「沖縄戦集団自決」教科書検定意見の撤回を求める
「政治介入」に応じてはなりません −その5つの論拠− |
@軍の「命令」や「強制」が無かったことはすでに実証され確定した史実です
従来、「軍命令説」の根拠とされてきたのは、座間味島と渡嘉敷島のケースでした。しかし、どちらのケースについても、当時島に駐留していた日本陸軍海上挺身隊の隊長は、住民に集団自決を命令していなかったことが明らかになりました。
それどころか、集団自決のための武器・弾薬を求めに来た住民に対し、隊長は「決して自決するでない」と押しとどめ(座間味島)、集団自決が起こったことを知ったあとは「何という早まったことをしてくれたのか」と嘆き悲しんだ(渡嘉敷島)というのが事実です。
手榴弾を住民に渡したことを根拠にするのも間違いです。手榴弾は、住民によって組織された防衛隊に米軍上陸の際の戦闘用に支給したものであり、住民に配布してはいません。
A検定意見は公正かつ穏健・適切な内容であり、一点の瑕疵もありません
文部科学省の今回の検定は、国会の定めた法律に基づく法秩序に従って、実証された史実を根拠に正当に行われたものです。その内容を見ても、少しも行き過ぎたところはなく、一点の瑕疵もありません。
改正された教育基本法第16条は、「教育は、不当な支配に服することなく、この法律及び他の法律の定めるところにより行われるべきものであり、教育行政は、国と地方公共団体との適切な役割分担及び相互の協力の下、公正かつ適正に行われなければならない」と規定しています。
今回の教科書検定は、軍命令が存在しなかった事が明らかになった状況に合わせて、「法律及び他の法律の定めるところにより」、「公正かつ適正に」行われたものです。検定後の学説上の変化もなく、新しく判明した史実もありません。この検定結果を覆そうとする外部の圧力は、明らかに法律に違反する「不当な支配」に当たります。
B沖縄の民意を正しく見るべきです
今回の政府・文科省の検定見直しの動きは、直接には9月29日の沖縄県民大会が11万人の参加者を集めて開催され、復帰後最大規模の大会になったとして、その「沖縄の声」に耳を傾けるべきだという論調からスタートしています。
しかし、「11万人」は主催者発表であり、沖縄県警の調査では4万2千人とされています。県警は主催者の反発を恐れて発表できないとの指摘もあります。会場となったスペースの実測から、実数はもっと少ないとの指摘もあります。主催者発表だけを鵜呑みにしたマスコミの一面的な報道は正されなくてはなりません。
さらに参加の様態は、行政が命令し、教師が生徒を動員するなど、法律に違反する恐れさえある強引な人集めの実態が分かっています。参加者は問題について正確な情報を与えられているとはいえず、中には「集団自決」が教科書に書かれていないとか、「沖縄戦」が削られたなどと思いこんでいる人もいるという状況です。
もちろん、先の戦争における沖縄の悲劇は決して忘れてはなりませんが、だからといって軍による「集団自決命令」などの虚偽の事実を教科書に書くことはいかなる意味でも正当化できません。沖縄の人々の心情を理解することと史実を歪めることは別の問題です。沖縄の中にも史実について正しい認識をもってこの問題をとらえている人々がいることを見失ってはなりません。
C「強制」を「関与」に言い換えるのは言葉のトリックです
軍の「強制」は証明出来ないので、「広義の強制性」や「関与」という言葉を忍び込ませて、「沖縄の声」をなだめようとする「政治的妥協」が目下の主要な検討素材となっている模様です。
しかし、「関与」という定義不能・伸縮自在の概念の導入は事態を紛糾・悪化させるだけです。「従軍慰安婦」問題の際の「軍の関与」がいかに国益を損なう混乱をもたらしたかを一考すればその危険は明らかです。教科書会社からの自主訂正でこの種の言い回しを認めるとすると、「軍の関与のもとに集団自決が起こった」という文を作ってみればわかるように、これは結局「軍命令説」と同じ虚構を教えることになることは自明です。
教科書は確実な事実だけを書けばよいのです。「関与」なる魔語のトリックにまどわされてはなりません。
D文科省の妥協は教科書検定制度の根本的否定をもたらします
以上のようにいかなる意味でも道理も法的根拠もない検定の見直しは、教科書検定制度そのものの根幹を破壊するものだといわなければなりません。検定意見を撤回しないまでも、教科書会社からの自主訂正を認めるという迂回した方法は、教科書検定制度の基礎を掘り崩す点で全く同じ効果を持ちます。
そもそも検定時に異議申立を行っていない教科書会社には、検定以前の記述を復活させるなどの正当な理由は存在しませんし、上記のとおりその後も検定についての事情変更はありません。自主訂正申請を、誤植・誤記などの単純な訂正以外に、「政治介入」によってこうした重大な記述について認めることは、検定制度の枠組みを外部の圧力によって有名無実化することになり、悔いを千載に残すことになりかねません。
(以上)
「沖縄集団自決」教科書検定に関する国会決議は
法治主義に対する挑戦であり、この暴挙に断固反対します
新しい歴史教科書をつくる会「声明」(19.10.4) |
野党4党は「沖縄集団自決」に関する文科省の検定意見撤回決議を衆参両院に提出する準備を進めており、今月中旬にも可決することを目指していると報じられている。これは法治主義に対する挑戦であり、法治国家としての日本の根幹を揺るがす暴挙である。私たちは断固として反対する意思をここに表明する。以下、国会決議の問題点を4点にわたって指摘する。
第一に、沖縄における集団自決に軍命令はなかったことはすでに実証されており、この真実を国会決議によって覆すことはできない。国会は個々の政策を法律などに具現化して多数決をもって決定することはできるが、歴史の真実を多数決で決定することはできない。歴史の真実は史料と理性にもとづく学問的検証に結論をゆだねるべきもので、そもそも国会決議になじまないテーマであり、越権行為である。参議院で多数を制した野党は、数の力で何でも出来るかのように錯覚しているとすれば、重大な問題である。もしそのような決議をすれば、国会の権威をみずから破壊することになり、議会制度は一つの戯画となる。
第二に、文部科学省の今回の検定は、国会の定めた法律に基づく法秩序に従って、実証された史実を根拠に正当に行われたものである。この検定を国会の決議によって覆すことは、国会による行政権の侵害であり、三権分立の侵害である。さらに、改正された教育基本法第16条は、「教育は、不当な支配に服することなく、この法律及び他の法律の定めるところにより行われるべきものであり、教育行政は、国と地方公共団体との適切な役割分担及び相互の協力の下、公正かつ適正に行われなければならない」と規定している。今回の教科書検定は、軍命令が存在しなかった事が明らかになった状況に合わせて、「法律及び他の法律の定めるところにより」「公正かつ適正に」行われたものである。この検定結果を覆そうとする国会決議は、この条文に違反する「不当な支配」にあたる。
第三に、沖縄における集団自決の史実について、もし疑いを提起するのであるならば、それは司法において行うべきものである。事実、現在進行中の裁判がある。国会決議は司法の判断に影響を与える危険もあり、その意味でも三権分立の原則に反する暴挙である。
第四に、もし国会決議によって「軍命令による強制」を教科書に書かせることになれば、軍命令を出していない日本軍将校およびその遺族に対する重大な人権侵害となる。この点でも国会決議は国会自らが人権侵害行為を行うという結果となり、許し難い暴挙である。
全ての国会議員の皆様の熟慮と再考を切に求めるものである。 (以上)
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