第224号 平成20年 2月1日(金)

「教科書検定への政治介入に反対する会」が総括声明を発表
 沖縄戦「集団自決」検定結果を厳しく批判

 
  沖縄戦「集団自決」高校教科書検定問題について、4回の集会・2回の記者会見・文科省申し入れ等、同問題解決のために取り組んできた「教科書検定への政治介入に反対する会」は、1月29日、総括声明を発表し、国会議員等関係者に送付しました。
 総括声明の内容は、「つくる会」が去る12月26日に発表した「抗議声明」と軌を一にしたものとなっています。
 総括声明は次のとおりです。

 

   沖縄戦「集団自決」検定問題の総括声明
虚構の軍強制記述を事実上承認し反軍・反日イデオロギーに屈した福田内閣

 沖縄戦「集団自決」は日本軍の命令により強制されたとする高校日本史教科書の記述が、昨年三月、「沖縄戦の実態について誤解するおそれのある表現である」との検定意見が付されて修正された。「集団自決」は決して忘れてはならない悲劇である。だからと言って、いや、だからこそ、史実が歪められることがあってはならない。軍の「命令」や「強制」が無かったことは実証され尽した史実である。検定意見はそうした流れを反映し
た妥当な内容であった。
 ところが、半年後の九月、検定意見撤回を求める沖縄県民大会が開かれ、発足早々の福田内閣がこれに呼応したことが今回の問題の発端である。上記集会参加者「十一万人」という主催者発表の数字は、謀略的に仕組まれた途方もない虚偽であった。しかし、「十一万人」の報道を受けて福田
総理大臣は「県民大会に参加した多くの方々の思いを重く受け止め、文部科学省でしっかりと検討する」と表明し、渡海文部科学大臣は、「教科書会社からの訂正申請があればこれに応ずる」との方針を示した。また、国会にも与野党を通じて「軍命令・強制」記述を復活させようとする動きがあった。
 検定意見の撤回を求める一連の動きは、教科書への不当な政治介入であり、検定制度の崩壊を導くものであった。こうした現状を座視できない我々は、政府関係機関や国会議員に対して過ちなき対応を求めるとともに、そのことを広く国民に訴えるために、昨秋から年末にかけて四回の緊急国民集会(内二回は記者会見を含む)を開いた。
 文科省は十二月初旬、各教科書会社の訂正申請に対して、検定意見を撤回せず、「集団自決」が直接的な軍の命令や強制に基づいて行われたとする断定的な記述は認めない旨の「指針」を示した。これは、その限りで評価すべきであるし、我々の行動が他の有志国民のそれらと相まって一定の成果をあげたことを示すものでもあった。十一月上旬に各教科書会社から提出された訂正申請は、その内容が申請前の当初検定時の記述よりも明らかに「軍の強制」説の色合いが濃くなっていたのであるから、直ちに却下すべきであった。
 しかし「指針」は他方で、住民が「集団自決」に追い込まれていった「複合的な背景、要因」の詳しい記述を求め、文科省は再度の訂正申請を促したのである。これでは検定意見の実質的な撤回と見られても仕方がない。
 十二月二十六日、文科省はこの異例の再検定に最悪の結論を下した。すなわち、「強制集団死」という特定グループの新造語を認め、軍が追い込んだという趣旨の記述を復活させ、日本軍と日本社会にのみ集団自決の「背景・要因」を求めた記述を増やすなどによって、事実上の「軍強制」記述を承認し復活させたのである。
 軍強制を根拠づける記述の承認は、教科書検定制度を有名無実化し、反軍・反日イデオロギーを公認する道である。それになにより、自決で散華された方々、遺族、当時の軍関係者、沖縄県民、そして日本国民及び日本国の名誉を傷つけるものである。
 我々は、福田内閣の責任を厳しく糾弾すると同時に、そのような事態を阻止できなかったことを深く反省する。以上をもって、ひとまず当会の運動の総括とし、今後もあらたな形で運動を展開する決意を表明する。
 平成20年1月29日
 教科書検定への政治介入に反対する会
(代表)小田村四郎 (発起人)大原康男 高池勝彦 田久保忠衛 中西輝政 中村粲 
                    福地惇 藤岡信勝 宮城賢秀 屋山太郎 渡部昇一
                                                         以上


 

 

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