第228号 平成20年 3月07日(金)

新学習指導要領〔公民的分野〕への要望書を文科省に提出
   会員各位も積極的に意見提出を!

 
  新しい歴史教科書をつくる会は3月7日、「新中学校学習指導要領案の〔公民的分野〕への要望書」をまとめ、文科大臣に提出しました。これは、文科省が意見を募っていることに対応して公民教科書担当の小山常実理事が中心となってまとめたもので、要望書の第1弾です。続いて近く第2弾の要望書として〔歴史的分野〕への要望書を提出することとしています。今回提出した〔公民的分野〕への要望書の全文は、「つくる会」のホームページに掲載します。
http://www.tsukurukai.com/01_top_news/file_news/200307.htm をご参照ください。
そのうち(1)今回の改訂案に対する総合評価、(2)具体的な修正の要望は下記のとおりです。

                                                  平成20年3月7日
文部科学大臣
渡海紀三朗殿
                                           新しい歴史教科書をつくる会
                                                 会 長 藤岡 信勝
                                               担当理事 小山 常実

新中学校学習指導要領社会科〔公民的分野〕分野につき、下記のとおり要望書を提出します。


新中学校学習指導要領案〔公民的分野〕への要望書
 (1)今回の改定案に対する総合的評価
 新中学校学習指導要領案の〔公民的分野〕について検討してみると、部分的には良くなった部分もあるが、総体的には改悪されたといってよい。改定案は、大きく言って、否定的な2つの特徴を有している。第1の特徴は、利益社会論の立場から、社会を解体してバラバラな個々人に解体しようとしていることである。とりわけ、この特徴は、家族や地域社会について触れず、契約をことさらに強調している点に現れている。特に家族や地域社会の無視は、教育基本法に違反しているとさえ言えよう。
第2の特徴は、「半国家」あるいは保護国の思想から、国家を解体し、諸外国に従属させようとしていることである。この特徴は、特に国内政治の領域で国家論が登場しないこと、国際関係の領域で「国際協調の観点」として国連が強調され、「国益の観点」も自衛隊も出てこないことに現れている。
それゆえ、ぜひとも、2つの否定的な特徴をなくしていくように改定案を修正していただきたい。具体的には、最低限、以下に挙げる6点の修正を改定案に対して施されるよう要望する。
(2)具体的な修正の要望
@目標(3)について
「自国を愛し……」の部分を「伝統と文化を尊重し、我が国と郷土を愛し……」に修正すること。
A内容(1)のアについて
「少子高齢化」、「情報化」、「グローバル化」の3点に代表される社会変動と「現代日本の特色」を分けること。そして、「現代日本の特色」の例として、ものづくりの底力、アニメその他の文化発信力などをあげること。
B内容(1)のイについて 
見出しを現行指導要領と同じように「個人と社会生活」に戻すこと。文章も現行指導要領どおりに戻すこと。改定案を基にするにしても、「家族と地域社会」を記すこと。
C内容(3)「ア 人間の尊重と日本国憲法の基本的原則」について
1.最初に「ア 日本国家の歩みと特色」あるいは「ア 国家と国民」という題の項目をおくこと。
2.第1文の「人間の尊重についての考え方を、基本的人権を中心に深めさせるとともに」を、「人間の尊重についての考え方を、国民の基本的人権と公共の福祉を中心に深めさせるとともに」へ修正すること。
3.第2文を、「日本国憲法」を7原則でとらえる立場から書き直すこと。せめて、昭和30年度版学習指導要領のような5原則説の立場を記すこと。
 4.第2文に「象徴及び国家元首としての天皇の地位」というように記述すること。
D内容(4) 「ア 世界平和と人類の福祉の増大」について
 1.「世界平和の実現と人類の福祉の増大のためには、国際協調の観点から」の部分を「世界と日本の平和、人類の福祉と日本の繁栄を確保するためには、国際協調と国益の観点から」へ修正すること。
 2.自衛隊や外交の役割について記すこと。
3.日本人拉致問題、尖閣諸島、北方領土、竹島の領土問題を記すこと。
E内容(1)の取扱いについて
「(1)については公民的分野の導入部として位置付け、ア、イの順で行うものとし(傍線部は引用者、以下同じ)、適切かつ十分な授業時数を配当すること」の傍線部を削除すること。

意見提出方法
電子メール、郵送、FAX があります。
  (電子メールの場合)
  kyokyo@mext.go.jp
  (郵送の場合)
  〒100-8959 東京都千代田区霞が関3-2-2
  文部科学省初等中等教育局教育課程課教育課程企画室宛
  (FAXの場合)
  03-6734-3734
なお、意見書提出の詳細は下記の文科省のホームページをご参照ください。
http://www.mext.go.jp/b_menu/houdou/20/02/08021505.htm
また、新「中学校学習指導要領案」は、
http://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/new-cs/news/080216/003.pdf
で見ることができます。

 

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