「新しい歴史教科書をつくる会」のメンバーが執筆に加わった教科書をめぐって十三日、東京・有楽町の日本外国特派員協会で、同会理事の田久保忠衛杏林大教授、藤岡信勝東大教授の二人と同教科書を批判してきた「子どもと教科書全国ネット21」の代表が共に記者会見し、教科書の狙いなどについて外国人記者の質問に答えた。
「つくる会」の会見では「(同教科書が)日本が過去に行った負の部分を意図的に隠しているのでは」といった指摘が相次ぎ、米国紙の記者は「子供に愛国心を持たせることと、真実を伝えることのどちらが重要と考えるか」と質問。
藤岡理事は同教科書が事実を踏まえていることを繰り返し説明し、田久保理事は「あなた(記者)の国で数年前まで国旗が掲げられず、国歌が歌われなかったようなことがあるか。日本の異常な状況をノーマルに戻そうというのがわれわれの考え」と理解を求めた。
また「中国からの批判をどう思うか」という質問に、藤岡理事は「中国の教科書では事実をゆがめて日本人を邪悪な民族に描いているが、日本政府はそれを批判していない。中国政府が日本の教科書にものを言う権利はない」と述べた。
「ネット21」の会見では「教科書を変えようとする人々は日本を普通の愛国心がある国にしようとしているが」との指摘に、石山久男・歴史教育者協議会事務局長は「二十一世紀の世界は国家だけを重視するのではない。学校が愛国心を養うための役目を果たすべきだとは到底考えられず、むしろ逆だ」と述べた。
産経新聞 平成13年4月14日
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