第1章 原始と古代の日本>2.古代国家の形成>コラム
出土品から歴史を探る/p041

[歴史を探る手がかり] 過去の歴史を知る手がかりの一つに,文字がある。古い時代のことを記した書物や古文書などは,重要な手がかりとなるが,それ以外にも,木簡 <もっかん> や銅銭 <どうせん> ,銅鏡 <どうきょう> ,刀剣 <とうけん> などに書かれたり刻まれたりした文字内容からも,年代をつきとめ,当時の歴史を探ることができる。
 しかし,文字が書かれていなくても,土の中に埋まっている石器や土器,むかしの人が食べた貝や魚の食べかす,建物の柱に使った木切れといった出土品からも,当時の人々の暮らしぶりが分かる。
[年代測定法] では,遺跡などから見つかった出土品の年代は,どうやって分かるのだろうか。まず,発掘された場所の地層の上下などから,おおよその年代が分かる。また,放射性炭素(炭素14)を用いた方法もある。放射性炭素は,植物やそれを食べた動物に含まれていて,生物が死ぬと,その放射性炭素が規則正しく減少していき,5730年で半分の量になるという性質がある。遺物にわずかでも生物の遺体が混じっていると,この炭素が半減する性質を利用して年代が測定できる。
 さらに,遺物と一緒に出土した木切れの年輪によって調べる有力な方法がある。木の年輪は,気候によって幅が広くなったりせまくなったりするので,その変化のパターンから,年代が割り出せる。
 こうした年代測定法により,歴史の姿はしだいに解明されるのである。