平成16年3月号(通巻43号)より
「我孫子歴史まつり」レポート 新風を吹き込んだパネル展
教育を正す東葛市民の会会員 佐藤和代
郷土に根差した展示会

 1月16日から21日の6日間、千葉県我孫子市で「我孫子歴史まつり―教科書比較パネル展」を開催しました。主催は「我孫子かいこう(偕行)会」、共催は「つくる会千葉県支部」並びに「教育を正す東葛(とうかつ)市民の会」(この会は、松戸市や柏市、我孫子市などからなる千葉県東葛地区に在住する偕行会会員、つくる会会員、一般市民などで構成)。

 会場が、駅近くのショッピングセンター内の市民プラザという場所の良さもあり、6日間で1130名もの方が来場してくださいました。この想像以上の来場者に、毎日、資料増刷という嬉しい悲鳴もあがりました。

 パネル展準備の際たいへん有難かったのは、すでにパネル展を成功させたつくる会江戸川区部から様々な資料を提供していただいたことです。その後も各地のパネル展会場を回ってパネル展を成功させる貴重なお話を伺い、そこから郷土に根差した展示会の構想が出てきました。
まず出来上がったのがこの催しの顔となるポスターです。これは、つくる会千葉県支部事務局長の手によるもので、一同惚れ惚れとしました。ここからパネル展準備に熱が入ってまいりました。

 次に「郷土パネル」の作成では、地元会員が資料収集し、それをつくる会支部がパネルに仕上げました。パソコンを駆使したパネルは見学者に好評で、教科書パネルとほぼ同数の評価を得ました。また現在、裁判中の「百人斬り冤罪」を「作り話が歴史になる話」というパネルで紹介、誤った報道が無実の人を犯人にしたて上げ、それが史実とされかねない恐ろしさを訴えました。

 パネル上部には横断幕(「我孫子ゆかりの史実」「これが新しい歴史教科書」等)を貼り、内容区分が一目で分かるようにし、パネルに吹き出しを付けメリハリをつけました。

 これら新パネルと教科書パネル展示に併せ、ビデオ上映(「エルトゥールル号の遭難」「私たちは忘れない」の二本)と実際の教科書の閲覧により、歴史の真実を伝えようとしました。
また、人を呼ぶ企画として、我孫子には珍しい読み方の地名が多いことに着目して「地名読み方あてクイズ」の実施と「昔のあそび」コーナーを設置しました。さらに、東村山市より資料を提供していただいて、ジェンダーフリー教育の危険性を訴える掲示板も設けました。

 いろいろな要素を含みながら、全体としては和やかな楽しい雰囲気の中で、見学者には教科書に関心を持ってもらえたようです。それは「親の立場として、偏見のない公正な教科書を使用して欲しいと思う」「子供に『新しい歴史教科書』で学ばせたい」といった内容のアンケートが多かったことに現れているようです。

 このパネル展に多くの人々に来てもらうため、事前にはポスター、チラシ、新聞、我孫子広報紙で宣伝し、当日は、会場入口付近で会員が祭半纏を着てチラシを配り、呼び込みを行いました。この呼び込みの効果も大きく、結果として千人を超す来場者につながったのではないかと思います。

展示会で得た財産の有効活用

 アンケートでは実に真面目な回答が多く、現在の教育を憂うる声、この催しへの感謝、もっとこうした方がよいという提案なども戴きました。

  また「『我孫子歴史まつり』というわりには我孫子パネルが少ないのでは」というご批判もありました。その中に「正しい“歴史の真実”を語り伝えるのは国そして国民の義務。この観点から扶桑社の教科書を採択すべき。また戦前、戦中を知る人々は、それを積極的に語るべき“昭和の語り部”の役割、責任がある」と書かれた方がいました。

 その通りと思うと同時に、私達はよき語り部としてはまだまだではなかったか、と反省しました。見学者に対し、分かりやすく簡潔に、心に届く語りができるようになること、これが私達の課題です。

 ともあれ、我孫子市は左翼思想の人がまだまだ多い所にもかかわらず、こうした催しに1,000人を超す人々が来てくれたのは画期的でした。今回のパネル展で得た経験、資料、データ(アンケート回答など)及び各地からの同憂の士の来場は貴重な財産であり、次の啓蒙活動へと繋げていくつもりです。

 志を同じくする人が集まり、何かを成し遂げようとする情熱がさらに人を呼びます。燃える核は必ずや波及効果を生みます。こうした核を全国各地に作り、教育改善、教科書改善に努めてまいりたいものです。