特別号(通巻50号)より
 
祝検定合格
新しい歴史・公民教科書を推薦します
 
先生にとっても、子供たちにとっても、
使いやすい教科書として飛躍的に完成度を高めた
『改訂版 新しい歴史教科書』と『新訂版 新しい公民教科書』。
論壇をリードする識者や専門家の評価に、静かに耳を傾けたい。
 
【歴史】
美しい虹を見せようという貴重な努力
上智大学名誉教授 渡部昇一
 「歴史的事実は、雨後の空中の細い水滴の如く無数にある。ある立場から見た時にのみ美しい虹が見える。その虹がその国民の共通表象になるが、これがその国の国史である」という主旨のことを書いたのはわが愛するO・バーフィールドであったが、教科書の歴史は、史実という個々の水滴を見るのでなく、美しい虹を見せる目的のものである。日本の歴史教科書の中には、美しい虹どころか、わざと汚くした水滴を並べているのもある。『改訂版 新しい歴史教科書』は、日本の子供たちに日本の歴史という美しい虹を見せようという貴重な努力である。敬意をこめて推薦する。

 
この国の歩みの素晴らしさを丁寧に描写
ジャーナリスト・櫻井よしこ
 扶桑社の教科書だが、一部に指摘されている偏向した記述は全くない。満州事変を関東軍の満鉄爆破が端緒、と書き、日中戦争の目的を質す民政党の斎藤隆夫の問いをも書き込んだ内容は公正さを保っている。同時に、この国の歩みの素晴らしさも丁寧に描写された。一例が大和朝廷から律令国家の成立の過程で聖徳太子の果たした役割を真っ当に評価したことだ。アジアで唯一、中国に朝貢せず対等の関係を築いた叡智に満ちた外交を太子は展開した。そうした事例を通して子供たちの心に日本の歴史が誇らしいものとして刻まれていくだろう。
 
最大の特質は「客観的」
学習院大学名誉教授・篠沢秀夫
 客観的。これがこの教科書の記述の最大の特質である。この教科書に反対して一部の分子が騒いでいるので、一般の方々にも、特定の政治的判断がベタッとついているかのような印象を与えかねないが、事実は違う。民間人殺傷を禁じる戦時国際法違反を「いっさいおかさなかった国はなかった」(二一四頁)とし、日本軍による違反に触れた上で、米軍の東京大空襲や原爆投下を挙げているのは、まさに客観的である。「日本だけが悪かったと書かないといけない」という、昭和敗戦後の占領初期政策の検閲が育てたアレルギーを治癒させる教科書だ。
 
【公民】
国家意識に着眼した画期的な教科書
政治評論家・屋山太郎
 領土や領海、国民主権についてこれほどいい加減な態度をとってきた国はない。その結果、竹島は韓国に、北方領土はロシアに占拠されたままになっている。「守ること」に無頓着な結果、十三歳の少女・横田めぐみちゃんは天下の公道を歩いているのに外国人に拉致された。
これらの油断は国家意識の希薄なところからきている。我々は自国を愛し、日本人の意識を強く持たなければならない。このことは利己的になる、排他的になるということではない。自らに強い祖国愛があれば、相手のそれを尊重するようになる。扶桑社の公民教科書はそこに着目した点で画期的な教科書だと思う。
 
この国の歩みの素晴らしさを丁寧に描写
拓殖大学学長・渡辺利夫
 現代の教育の中で最も深刻な問題は、多くの若者達が私的な利益を追求し、「私的」に生きることをよしとし、逆に「公」に生き「公」に奉仕することが何か損なことであるかのような教育を施されてきたことにある。日本人の所得水準は、まぎれもなく世界で最高位の一つであるが、ある国際比較調査によれば、先進国の人々の中で現状への不満が一番多く鬱積しているのが日本人だという。その原因は、日本の歴史伝統をネガティブにしか評価せず、「公」に生きることの意義を若者に教えない教育の在り方にある。扶桑社の「公民」がこの現状を変革する新しい教科書として著されたことは欣快に耐えない。
 
拉致問題はこの教科書で学びたい
救う会常任副会長・西岡 力
 今回の検定に合格した公民教科書は全社「日本人拉致問題」を取り上げている。この点は、前回の検定時に取り上げていたのが扶桑社だけだったことを考えると大きな前進だ。しかし、取り上げ方には大きな違いがある。ある社は年表だけに書いてあり、ごく短い文章だけの社も多い。
その中で、扶桑社公民教科書は五カ所で拉致問題を取り上げている。まず、口絵でカラー写真が二枚、次に「人権」、「外交」、「防衛」、「主権侵害」の四つの観点からそれぞれしっかり書かれている。この教科書で学べば、拉致問題の本質と重要性がよく理解できる。