なぜ『新しい歴史・公民教科書』を採択したのか
その理由が明日の日本を切り開く |
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四年に一度の中学校教科書採択が八月三十一日に全て終了しました。採択期間中、前回に勝るとも劣らない、扶桑社版教科書の採択に反対する国内外の一部勢力からの執拗な抗議などが継続的に行われる中、なぜ扶桑社版『新しい歴史・公民教科書』を採択したのか、その採択理由やコメントの概要をご紹介します。
<栃木県大田原市公立で初採択>
大田原市教育委員会は七月十三日に開催された委員会で、歴史と公民の教科書に全会一致(五人のうち一人欠席)で扶桑社版を採択しました。
委員会後に開かれた記者会見で、小沼隆教育長は「(学習)指導要領に示された目標達成のために最も適切な教科書が採択された」と述べ、「扶桑社の教科書をお読みになれば、決して騒がれているような偏向教科書でないことが分かる」と扶桑社版教科書を評価し、次のような採択理由を述べています。
「我が国の文化と伝統の特色を広い視野で考えさせるとともに、我が国の歴史に対する愛情を深め、国民としての自覚を育てるという基本目標を踏まえたうえで、慎重に審議・検討した結果、扶桑社版教科書は、各観点ともバランスよく構成され、日本の歴史全体の流れと各時代の特色が理解しやすく、また文化史を重視した構成は日本文化に対する誇りと愛情を育み、時代ごとの複雑な国際環境にも目を向けさせるよう配慮した内容は、先人の努力の様子が記述され、正しい国際関係の理解にも適切なものである」
内容の優れた点としても「時代時代を特徴する写真・資料も非常に大きく掲載され、歴史ものさしなどがあり、年表などから時代の流れ、特色が理解しやすい。人物のコラムで、様々な分野で活躍した人物が取り上げられている。程度については挿絵、イラストが豊富で、具体的に理解させようという努力がみられる。配列・分量は古代・中世・近世・近代・現代の六章の構成になり、歴史の流れを理解しやすい。随所に地図・資料が入り、地理的な分野との関連、文化史も丁寧に記述されており、他教科との関連も図られている。通史としての歴史の流れを明確にしている」ことを挙げています。
<東京都 平成十三年に続く採択>
東京都教育委員会は平成十三年の都立養護学校と平成十六年の中高一貫校用の教科書採択で、扶桑社版歴史・公民教科書を採択しており、扶桑社版教科書を評価するその姿勢は一貫しています。
今回は七月二十八日の定例会で教科書採択が行われ、全会一致で扶桑社の歴史・公民教科書を採択しました。採択結果は即日、都教委のホームページで公開され、同時に中学校用教科書調査研究資料も公開されました。
調査研究資料の歴史的分野では「歴史上の人物を取り上げている箇所数」と「文化遺産を取り上げている箇所数」、「東京に関する歴史的事象を取り上げている箇所数」で扶桑社が最多数となっています。公民的分野では「責任・義務について記述している箇所数」と「法律・条令、制度・しくみの名称を取り上げている箇所数」と「現代社会における具体的な事実や課題を取り上げている箇所数」で扶桑社が最多数となっており、結果、歴史、公民とも七項目中、三項目で扶桑社が最適となっています。
また、読売新聞(七月二十八日夕刊)の記事によると、教育委員の一人は「北朝鮮による拉致問題など人権に配慮した記述が他の教科書に比べて多く、人権尊重を揚げる都教委の教育方針と一致するため」と採択理由を説明しています。
<東京都杉並区 待望の四年越し採択>
杉並区教育委員会は、八月四日に臨時教育委員会を開き、中学校教科書採択の審議を行いましたが、社会科についてのみ結論が出ず、八月十二日に延期して再審議を行うことになりました。
公開されている議事録では、八月十二日の再審議で、前回審議から一週間の間に、教科書をじっくりと読み直したという大蔵雄之助委員が「扶桑社の教科書が、一番この学習指導要領に近い記述をずっと並べている」として扶桑社版を推薦した理由を述べました。
前回の審議から一貫して扶桑社版を評価している宮坂公夫委員は、日本の過去を暗いイメージだけで描いていくというのは、子どもたちに夢を与えないと指摘し、もともとから国民は争いを嫌う、和の精神を尊ぶ、独裁を嫌うことを挙げ、日本というのは平和志向の強い国だとし、「それを最もよく表しているのは、やはり扶桑社」と述べました。
また、八田與一や杉原千畝、樋口季一郎などが扶桑社版に載せられていることを挙げ、昔の日本にも尊敬すべき、外国のためにも尽くした人もいることや歴史上の人物や民族の物語を子どもたちに伝えるという意味でも扶桑社版が「一番妥当」と述べています。扶桑社版に対する国外からの批判についても「もし我々の心の中に、これもいいけれども、韓国がうるさいから、とりあえずは今回見送ろうではないかという心があるとすれば、それは逆に韓国、中国に対する最大の侮辱」であり、「言うべきことは言う。それが本当の意味での友好につながる」と識見を示しました。
最後に扶桑社を推薦した納冨善朗教育長は、これからの二十一世紀を生きていく子どもたちに対し、何を前提にして物を組み立てていかなくてはいけないかということを、きちんと提示してみせることや、自尊と共存という視点の重要さ、歴史に登場した人物とか文化的遺産を取り上げながら、伝統文化や先人たちのことを未来に受け継ぐために、中学生がどのように係わっていくかということを「一貫して提示しているのが扶桑社」との採択理由を述べました。
<愛媛県 妨害に屈せず継続採択>
愛媛県教育委員会は七月二十六日に開かれた教育委員会で教科書採択の審議を行い、歴史教科書には、平成十三年に続き、全会一致で扶桑社版の歴史教科書を採択しました。
委員会終了後の記者会見で発表された各委員の採択理由を、愛媛新聞の記事から紹介します。
井関和彦委員長「日本独特の素晴らしい文化は豊かな風土と先人の知恵や努力のたまものであるということが一貫して書かれてある。単なる歴史事象の羅列ではなく、物語的に書いてあることも含め、生徒の興味や関心を高めることができる」
星川一治委員「歴史教育は生徒の主体的な学習意欲が湧いてくることが必要で、関心を持たせるいろいろな工夫がされている。自分の歴史をしっかり認識し、自信を持って外国の方々に明確に説明できる人間を育てるために最も適している」
砂田政輝委員「基礎的知識の定着や歴史の大きな流れを理解し、深める構成。通史のバランス、文化史の充実、歴史上の人物の重視が見られ、学習効果が期待される。特に歴史上の人物や文化の取り扱いが質、量ともに他社より優れている」
和田和子委員「若者は目標を失いかけている。自分をしっかり持ち、自国の歴史と伝統を学んでほしい。先人たちが本当に努力してきた素晴らしいことを学び、日本を誇りに思ってほしい。そういうメッセージがあり、自分の気持ちと重なった」
山口千穂委員「自分の子どもには歴史に愛着を持ってほしい。それが国を愛する気持ちや国を誇りに思う精神につながる。こういう考え方は国際社会に出る子どもたちの貴重な財産になる。親として、こういう流れの教科書で学んでほしい」
野本俊二教育長「反対する方々が言う『戦争賛美』といった点は一切ない。全体として他の教科書が単に事象を並べる傾向が強いのに対し、扶桑社は事象の背景やつながりがよく説明され、興味と関心を持たせる点で非常に優れている」
<滋賀県 公立で関西初の快挙>
滋賀県教育委員会は八月三十一日の臨時教育委員会で、県立河瀬中学校(中高一貫校)が来春から使用する歴史教科書に扶桑社版を採択しました。関西地方では公立初の扶桑社版採択という快挙でした。採択に至った理由を県教委がホームページで公開しています(抜粋)。
「河瀬中学校では、我が国の歴史の大きな流れと各時代の特色を歴史的事象への関心を高めながら理解する力を育てるとともに、地域学習から我が国への学習へと発展させ、世界的視野に立って考える力の基礎を育てることをねらいとしている。本教科用図書は、次の点から、これらのねらいを達成するのに適している。
歴史上の人物や文化遺産について豊富に掲載されているので、各時代の特色や歴史的事象への関心を高め、理解を深めることができる。
近現代の日本と世界における国際関係や文化交流について多く取り上げているので、『Kプロジェクト・交流』の学習を進めていく上での基礎を培うことができる。
『課題学習』のコーナーで見学調査の方法や学習のまとめ方などについて具体的事例で示されているので、『ローカルスタディ』の学習と関連づけながら、多様な学び方を身につけることができる」
<私立中学校 意見広告で採択理由を明示>
扶桑社版の歴史教科書を継続採択した八校の私立中学校のうち七校(岡山理科大付属中、皇學館中、甲子園学院中、國學院栃木中、津田学園中、麗澤中、麗澤瑞浪中)が連名で、七月十四日付の読売新聞に「だから、私たちは子どもたちのために『新しい歴史教科書』を採択しました」と題した意見広告を掲載しました。以下に全文を紹介します。
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