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学校が泣いている
石井昌浩(前国立市教育長)著
産経新聞社/1,500円(税込) |
| 東京都国立市は小学校卒業式で起きた国旗掲揚をめぐる児童による「校長土下座要求事件」で異常な教育実態が知られることとなった。著者は現職の国立市教育長で、同市公立小中学校を支配する勢力の思想の根本には「国家権力対市民の闘い」の構図があり、それと対抗するには、国家・国民について自らが明快な言葉を持たなければ不可能だと説く。本書では、学校を利用した子供不在の呆れたイデオロギー闘争が明らかにされている。社会科見学のバス会社「日の丸自動車」の車体にある日の丸に激しく抗議する教員は治療不能のビョーキである。(平成15年9月号『史』掲載) |
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1937南京攻略戦の真実
東中野修道 編著
小学館文庫/650円(税込) |
「南京が陥ちれば戦いは終わる」が合言葉だった。抗州湾上陸から豪雨と泥濘<ぬかるみ>に悩まされ、激しい戦闘で戦友を失いながら、不眠不休で南京へ進軍する第六師団兵士のありのままの姿が綴られている。423人の兵士が南京陥落2年3ヵ月後に戦地で書いたガリ版刷りの体験集。国を思う一人一人の真情が伝わってきて、60年を経た今も涙なしには読めず、感謝の気持ちが自然に湧いてくる。喧伝される「南京大虐殺」とは別世界なのだ。
各章ごとに解説があり、日中戦争の背景や「南京事件」が生み出された経緯が初心者にも一気に理解できる。 (平成15年9月号『史』掲載) |
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和歌に見る日本の心
小堀桂一郎 著
明成社/3,500円(税別) |
| 世に歌論書は山とあるが、和歌が芸術として現代に果たしうる役割ようのものを、多くは左翼的例歌を引用して述べたものが散見される。日本の心のありようを史上の和歌を例示しつつ説く書物が渇仰されていたところへ出現したのが、浩瀚の本書。著者は「和歌を材料にして精神の歴史の略述を試みる」と言い、記紀歌謡から昭和時代に至る歌を再評価、日本人の知性と情感がみごと浮き彫りにされた。読む者はこの国に生まれた歓びと、そうして作歌を通じてわが伝統文学の上に身を置きたいとの真摯な欲求を抱かされる。『平成新選百人一首』姉妹編。(平成15年9月号『史』掲載) |
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私は毎日こんな事を考えている
西尾幹二 著
徳間書店/1,800円(税別) |
| 「西尾幹二のインターネット日録」のネットデビューはネット言論史上特筆すべき事件であった。平成14年7月15日のこの日、ネット言論界は、西尾幹二という活字言論界の千両役者を迎え入れたことで、「便所の落書き」的偏見を一蹴すると共に、ネット言論の場が当代一流の知性との議論応酬の場ともなり得ることを実証したのである。西尾幹二を嚆矢とした活字言論とネット言論との同一地平化は、従来の言論のあり方を根底から変える可能性をも暗示している。ネット上発言をもとに刊行された本書は、その意味で言論史上、記念碑的作品である。(平成15年9月号『史』掲載) |
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学校でまなびたい歴史
齊藤武夫(さいたま市立島小学校教諭)著
産経新聞社/1,400円(税込) |
| 本書の最大の強みは姉妹書『教科書が教えない歴史』と同様に現場教師の実践体験に基づく報告であるから説得力があることだ。小学校六年の児童に自分たちの先祖と歴史がかかわっていることを認識させて、まず歴史に関心を持たせた。その上で仏教伝来と聖徳太子、キリスト教布教と日本の対応、黒船来航から明治維新、東京裁判など日本の歴史における外国との関わりを共通テーマに、学童に意見を言わせ、感想を書かせるなど授業を通して児童たちが日本の歴史に目覚めていく様子が感動的でもある。大人が「家庭で学びたい歴史」書である。(平成15年7月号『史』掲載) |
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人物ロシア革命史
鈴木肇 著
恵雅堂出版/2,500円(税別) |
| 扶桑社版を除く中学歴史教科書で、最も明るく記述されているのは「ロシア革命」である。ソ連という恐怖の独裁国家を誕生させた、いわば地獄の入り口を賛美する教科書など、本来冗談にもならないはずである。本書を読んでから教科書を書け、と言いたくなる。さて、本書はロシア革命史を人物に焦点を当てて描き出す良書である。人物に焦点が当てられているので、流れが頭に入ってくる。なお、本書に登場する人物の死因を読むだけでも、ソ連の本質が理解できる。すなわち、「粛清期に銃殺」、「失脚して処刑」、「亡命地で自殺」などである。(平成15年7月号『史』掲載) |
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道徳の教科書
渡邊 毅 著
PHP研究所/1,600円(税別) |
学級崩壊・教育の危機が言われ、そうこうしている内に十二歳の少年による幼児殺害事件が起きた。この事件を知り、自分の子は大丈夫だろうかと不安を持った親は、ぜひ本書を読んで欲しい。この中には立派に生きた先人たちの歴史がいっぱい詰まっている。戦前の教育を受けた人なら、誰でも知っていた偉人たち。昔の子供たちは、その生き方を学ぶことで、自分の人生に思いを巡らせ、生きる指針を見出してきたことだろう。
本書は中学生向けにわかりやすく書かれており、活字離れがすすむ若いお父さん、お母さん方にも一読をすすめたい。(平成15年7月号『史』掲載) |
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中国はなぜ「反日」になったか
清水美和 著
文春新書/700円(税別) |
教科書問題や靖国神社問題などにつねに暗い影を投げかけている中国の「反日」圧力。その中心はもちろん「歴史カード」だ。だが日中間ではじめて歴史問題が浮上したのは昭和五十七年の教科書誤報事件がきっかけで、その後、江沢民が実権を握ってから、ようやくそれを“武器”とした攻勢が本格化する。
その中国の「反日」の正体を、中国滞在十年のキャリアをもつ『中日新聞』記者がクールに暴いた。そのまま頷けない個所もあるが、毛沢東の「皇軍に感謝する」旨の発言の紹介を始め、歴史問題をめぐる中国の政治的思惑を解明して有益だ。(平成15年7月号『史』掲載) |
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