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日本の植民地の真実
黄文雄 著
扶桑社/2,600円(税込) |
糾弾される日本の「過去」の二本柱は「侵略戦争」と「植民地支配」だが、殊に「日本植民地」に関して未だ正確な「弁護論」が少ないのは、「植民地=悪」との先入観故だ。しかし植民地主義は社会主義と同様、かつて「人類解放の思想」として一世を風靡し、しかも破壊しか齎さなかった後者に比べ、前者の遺産は莫大だった。そして、その中で最も理想を実現したのが日本の植民地主義であったとするのが、本書の巨視的な文明史観である。東亜世界を「地獄」から「天国」に一変させ、人口をも倍増させた近代日本の、壮大極まる歴史貢献の総括。(平成15年11月号『史』掲載)
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あらすじで読む日本の名著
小川義男 編
中経出版/1,000円(税込) |
若者の読書離れが言われて久しい。携帯電話の普及は彼らのマンガさえ奪ってしまった。そんな中、せめてこれだけは!と200ページ足らずの本の中に近代の名著28編を入れ込んだ編者の悲痛な使命感が伝わってくる。
近代文学は概ね非完結性に特徴がある。「家」を捨て、「自我」と向き合った
主人公はいつまでも読者の意識の中で彷徨っている。西洋文明に翻弄されたあの時代の問題は、IT革命が云々される現代にあって、今日的だ。若者のみならず、あの時代からの大きな心の空白と向き合うよい機会を与えてくれる。(平成15年11月号『史』掲載)
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大人の旅 古都の美をめぐる
田中英道 監修
扶桑社/1,500円(税込) |
| かつて百済観音を拝観した時、男女の別もわからない変な仏像だと感じた。三十三間堂の婆藪仙人を見た時も、老いてみすぼらしいその外観から、なぜ国宝とされているのかと疑問に思った。ところが、著者自ら解説する奈良京都研修料旅行に参加して考えが一変。百済観音は性別を超越した存在で、そこに先人が考えた仏の姿があり、婆藪仙人は内面が躍動しているのだと知った。美術としての価値を知らずに鑑賞しても美の意味はわからないと実感。本書は、価値を知った上で美を鑑賞するのに、最適の書であり、まさに大人の「修学旅行」ガイドである。(平成15年11月号『史』掲載) |
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いいかげんにしろ日教組
松浦光修 著
PHP研究所 /1,800円(税別) |
この本は、筆者がつくる会活動に参加したことにより体験することとなった、全国屈指の組織率を誇る三重県日教組との闘いの報告記である。全編に、日教組という日本の教育界を牛耳ってきた組織の違法性と異常さが詳細に記されている。
皇學館大学助教授である筆者が学者としてではなく、1人の活動家として巨大組織三教組と渡り合った経過を報告する内容は、実に迫力に満ち満ちている。また、この本は、日本の教育を是正しようと志す者にとって、どのように活動し運動すればよいのかを教えてくれる最良の指導書ともなっている。
(平成15年11月号『史』掲載) |
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歴史と文化が日本をただす
呉善花・八木秀次・高森明勅 著
モラロジー研究所 /1,400円(税別) |
本書は、あるフォーラムにおける三氏の討論内容を編集し、その発言の参考となる論文を収録したものである。各氏は日本再生のために自分の専門を踏まえて提言する。呉氏は日本人自身が「日本とは何か」を自覚することが必要であると説く。八木氏は日本国憲法は歴史の連続性を否定し日本の匂いを消すためのものだと指摘する。高森氏は古代日本建設の際に祖先が目指したものに配慮することが日本再起に必要だとする。
戦後我々が失い、忘れさせられてきたことを思い出させ、これからの進むべき道筋を示してくれる書である。(平成16年1月号『史』掲載) |
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渡部昇一の「日本語のこころ」
そうだったのか!日本語の秘密 日本人は「日本語」によってつくられる
渡部昇一 編
ワック出版/880円(税別) |
目から鱗が落ちるというのはこのころだろう。ポップスの歌詞をよく見ると、ほとんどが大和言葉ではないか。万葉集の時代から今日に至るまで、日本人が情緒の本然の姿にもどるとき、その表現が大和言葉になることを著者は指摘している。言霊の宿る大和言葉がいかに日本民族の心に深く根をおろしているか、それがいかに素晴らしいものであるかを読む者は魂で感じるに違いない。
言葉に優劣があるとは思わない。しかし、大和言葉を持つ民族に生まれたことを幸せに感じる名著である。
(平成16年1月号『史』掲載) |
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こんな憲法にいつまで我慢できますか
亡国の民とならないために
小田村四郎・大原康男 他 著
明成社/1,400円(税込) |
| 本書はこれまで出版されてきた憲法関連の書籍と一味違う。九条ばかりを相手にして、憲法全体を見ることを怠っていたこれまでの議論と異なり、憲法の問題点を体系的な観点から指摘している。憲法典における国語上の誤りをはじめとして、憲法作成者であるGHQの勘違いによる頓珍漢な条文など、憲法の欠陥が次々と暴露される。護憲派はただ歯ぎしりするしかないだろう。憲法問題は九条だけではない。憲法の目も当てられない無惨な状況に、読者は何を感じるだろうか。文章は平易で、入門書としても最適。洛陽の紙価を高めるに値する快著。(平成16年1月号『史』掲載) |
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アメリカの戦争
田久保忠衛 著
恒文社21 /2,400円(税別) |
| 親米・反米論争の中で「親米派」と目される著者が、広汎な資料に基づき、黒船来航前夜から真珠湾攻撃直前までの日米衝突の軌跡を、アメリカの視点でトレースしたのが本書である。論壇では大東亜戦争の意義等が日本の視点で再評価される中、ルーズベルト大統領の思考過程に踏み込み、政府中枢の動向を丹念に追跡しているのが圧巻である。世界の超大国となった現在「多量の好戦的尚武的素質を含有する」アメリカはこれからどう振る舞うのか。再度、文明の衝突があるのか。転換期を迎える我が国でぜひとも広く読まれて欲しい書物の一つだ。
(平成16年1月号『史』掲載) |
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