東の太陽、西の新月 日本・トルコ友好秘話「エルトゥールル号」事件

■山田邦紀・坂本俊夫
■現代書館
■1,890円(税込)

 エルトゥールル号は明治23年6月7日、およそ11ヵ月という大航海を経て横浜港に入港し、使節はトルコ皇帝の親書を明治天皇に奉呈した。その帰国途上の同年9月16日、和歌山県串本近くの海上で沈没、乗組員600余名のうち生存者は60余名という大惨事となった。この本では、この軍艦が、なぜ、どの様にして日本に来たか、遭難、救護の状況はどうであったかなどが詳しく書かれおり、事件の全貌を知るには格好の書物である。なお、『新しい歴史教科書』はこの事件を2ページにわたって記載している。
(平成20年7月号『史』掲載)

 

マンガで読む昭和史 「南京大虐殺」の真実

■畠奈津子・大舘亜津子
■ワック
■1,299円(税込)

 こんなことが許されるはずがない!「南京大虐殺」をメインに取上げた本書、この第3部「チベットの悲劇」。ここには今の平和な日本には想像もつかない世界があった。中共の虐殺と弾圧によるチベット支配は、ここまで惨いものか。そして今でもそれは続いているのだ。実は、安倍前首相夫人・昭恵さんの心を動かし、本年4月、日本滞在中のダライ・ラマ14世との面会を実現させたのはこの1冊だった。この1冊が国を動かすかもしれない。では、チベット解放のため私には何ができるのか。真剣に考えたい。
(平成20年7月号『史』掲載)

 

救出---日本・トルコ友情のドラマ

■木暮正夫(文)相沢るつ子(絵)
■アリス館
■1,260円(税込)

 明治23年、トルコ軍艦工ルトゥールル号が和歌山県串大島沖で遭難した際、島民は命がけの救出に当たり、日本政府も極めて手厚い対応をし、69名の生存者を日本軍艦がトルコまで送り届けた。これを忘れなかったトルコ国民と、トルコ政府は、95年後の昭和60年、イラン・イラク戦争のさなか、日本人救出のため、2機の航空機を出してくれた。小学生にも理解しやすいふり仮名つきの簡易闊達な文体で、2つの極限の「救出」が示す国家間の真の友情と、その価値を、史実に忠実に語った名著である。
(平成20年7月号『史』掲載)

 

南京「事件」研究の最前線 平成二十年版[最終完結版]

■東中野修道(編著)
■展転社
■2,625円(税込)
 平成14年版から数えて6冊目の今回が最終版。嘗て「南京事件はでっちあげ」と発言した大臣が辞職に追い込まれたが、昨年「虚構であり政治宣伝に過ぎない」としても何の政治問題にもならない。この間の日本「南京」学会の功績は大。今回も読み応え十分。例えば虐殺派の根拠とされた「捕虜はせぬ方針なれば片端より之を片付くることとなし」「皆殺せとのことなり」等の正しい読み方を、また「広く国際社会から非難された」根拠の一つ顧維鈞の国際連盟演説「虐殺二万人」の正しい読み方を伝授等々。
(平成20年5月号『史』掲載)