「史」から~歴史認識問題と東アジアの悲劇|新しい歴史教科書をつくる会

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歴史認識問題と東アジアの悲劇


増長する中韓の反日攻勢
シナ共産党および韓国政府との関係で、歴史認識問題に関わる不愉快な事態が継続する。シナ共産党の反日攻勢と尖閣諸島強奪意欲は危険水域まで亢進した。また、韓国大統領の常軌を逸した「反日告げ口外交」の連発を見ては、このままでは済まされないぞとの重く厳しい気持ちにさせられる。

両国とも「日本は侵略戦争の犯罪に対する反省が足りない」、「正しい歴史を直視せよ」と言う趣旨で攻撃してくる。南京虐殺・従軍慰安婦・A級戦犯合祀の靖国参拝は許さないが攻撃材料の代表例である。しかし、彼らの言う「正しい歴史」を認めれば、戦争犯罪国の烙印は永久に消えなくなる。にも拘わらず、日本政府はそれらを消極的に認めて来た。中曽根首相や細川首相の謝罪発言、村山談話や河野談話を始め枚挙に暇がない。

連合国側が創作した「正史」
あの大戦争の悲惨な大敗北と連合国の日本民族劣化改造が現在の歴史認識問題の全ての出発点である。われわれは自らの歴史の事実を錯覚させられている。日本は戦争犯罪国だとは、連合国側が自己の覇権を正当化するために創作した歴史観であり、それが1945年以降の世界の正史である。シナ共産党や韓国政府は、悪乗りしている訳だ。

顧みるに、1800年代の中頃から、英国が先頭になって欧米列強は活発な植民地獲得の競争を進めた。インド亜大陸のムガール帝国は英国の侵略で属領に編入された。シナ大陸の清王朝は、アヘン戦争の敗北(1942年)で英国の準植民地の位置に貶められた。良いチャンスとばかり露仏独米等の侵略行動が続いた。清朝の独立国家の対面は失われた。

天保年間の我が国識者らは、アヘン戦争による清朝の悲劇を知って大衝撃を受けた。これを契機に幕末維新の動乱を経て富国強兵を国是とする明治新国家の建設への道を驀進して、20世紀初頭までには有色人種としては初めて列強の一角に参入できた。この凄絶な努力は、欧米列強の世界征服に対する防衛体制の構築が主たる目的であった。

東アジアの安定のために戦った日本
さて、当初の明治政府は、清国や朝鮮半島の李朝と同盟する東アジア防衛体制を構想したが、両国は、日本との同盟を退けて欧米列強の虜になる道を求める有様だった。日清・日露両戦争は正にこの厳しい東アジア情勢の中で、我が国と東アジアの独立と安全を求める戦争だった。日清戦勝では李氏朝鮮を清国の宗属支配の頸木から解放して、欧米流主権国家への道を開いてやった。また、我が国は三国干渉(露独仏)の屈辱を受けたが、臥薪嘗胆の努力でシナ・朝鮮に侵略しようとするロシアを北方に退けた(日露戦争)。

このような状況でも朝鮮民族の独立意識は薄弱で、衰退著しい清朝や侵略の意欲満々のロシア帝国に縋ろうとしたりして、東アジアの危機を呼び込む不明さなので、わが国は最終的に日韓併合を決断した訳だ。欧米列強お得意の強欲搾取植民地とは真逆にあわが政府は国費を半島開発に融資した。従って併合時代35年で朝鮮半島は安定した社会に変貌し、人口も増大、経済的にも社会的にも発展した。これが「正しい歴史」である。恩ある歴史を忘れた韓国政府の「暗黒の日帝支配」との罵詈讒謗は、歴史偽造の虚言である。

英米露の動きを注視せよ
冷静に19、20世紀の世界史を大観する必要がある。1930年代以降の日支紛糾は、シナ側の挑発に依るところが多く、我が国は早期の和平を模索した。しかし、英米および共産ロシアの巧妙な日本潰の大謀略に掛かり、目的不明の長期戦争に引きずり込まれた。そして最後は米国との大戦争で死命を制せられた。蔣介石が英米のお先棒担ぎを勤めたが、最後には潰されて、毛沢東の共産ロシアの友軍シナ共産党が漁夫の利を得てシナ大陸を制圧した。国際的な政治・軍事謀略の凄まじさを察知すべきであろう。
 
「正しい歴史を直視せよ」と高言するシナ共産党は、欧米列強のシナ侵略と文化や社会破壊に口を噤む一方で、アジア解放に全力投入したが、多勢に無勢で大敗北した日本に対する憐憫の情は全然ない。逆に、世界史の正史の一部である「戦争犯罪国家日本論」を大活用してわが国の尊厳を貶め続けるばかりか、領土・領海侵犯も憚らない。その没道義の狡猾さには言う言葉を知らない。また、「川に落ちた犬は棒でたたけ」とばかり、強者に阿る韓国の歴史錯誤は、精神鑑定の域にある。正に東アジアの悲劇というべきだろう。  

以上簡単に述べたが、賢明な読者は推測できたと思う。シナ共産党や韓国政府に「正しい歴史を直視」させるには、シナ・朝鮮の狂態にのみ目を奪われてはならない。世界の正史創作者である英米露の知能中枢の歴史と現況に厳重注意しなくてはならないのである。


平成26年4月3日更新



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福地 惇(ふくち あつし)
新しい歴史教科書をつくる会 副会長